インプレ Tarmac vs Venge

S-Works Tarmac SL6 Disc

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試乗して衝撃を受けたバイク。Canyonが7年目になったのを機に乗り換えを検討していた時期にたくさんのバイクに試乗したけれど、こんなにも進んで、曲がって、止まる、が高いレベルでバランスがとれているバイクは初めてだった。

まず軽い。持って軽い、走って軽い。誰だディスクブレーキ車は重いとか言ったやつは。リムブレーキのCanyon Aeroadよりも軽いじゃないか。

スルーアクスルによる足回りの剛性アップの違いは顕著で、強く踏んで急加速する時にも、コーナーを曲がる時にも違いを体感できる。スタンディングでバイクを振っても、シッティングでクルクル回しても、低ケイデンスで踏んでも、どんな踏み方をしてもスムーズに前に進んでくれるトラクションの良さを感じる。
Tarmacのリムブレーキモデルに対してチェーンステーが5mm長くなったおかげか、キビキビ感を保ちながらも反発は程よく、硬いと感じさせない絶妙な剛性で、これが乗っていて本当に楽しい。リムブレーキモデルとは別物だった。

ハンドリングについては以前乗っていたCanyon Aeroardは弱アンダーで扱いやすかったが、Tarmacに乗り換えると切れ込むので最初はびっくりしたが、今は慣れた。ニュートラルステアか、若干オーバーステア気味かもしれない。ここらへんは人によって感じ方の違いや好みがあると思う。

Canyon Aeroadは進ませ方にコツがいるフレームだった。特に2013年のモデルはエアロロードのハシリであって、例によって横剛性はあまりなく、バイクを振って入力を大きくするとフレームの捻れが出て、スピードに乗りにくいものだったが、Tarmacは違う。どんな入力に対してもぐいぐい進む。特に上りが楽に感じる。

ちなみに巷で人気のVengeも試乗しました。平坦巡航は確かに速いのだけれど、個人的にはTarmacのキビキビした走りと反応の良さがツボにはまった。自分のような体重が60kg未満の軽量級パンチャーなら、Tarmacの方が活かせるんじゃないかと思う。某最速ホビーレーサーのおかげでVengeばかりが注目されているけれど、万人に合うわけではないと思うので気になる人は両方乗ってみるといい。

CLX50のホイールにTurbo Cotton 26cの組み合わせは、ゼロ発進の時にも重さを感じず、リム高さ50mmもあるとは思えないほどの軽快な走りで、しなやかなコットンケーシングのTurbo Cottonタイヤ、太めの26cで空気圧を低めにセットすると乗り心地がすこぶる良くて、ロングライド派にもおすすめできるものだと思う。試乗した時にこのセットアップだったので、それが気に入ってマイバイクもこのセットアップにしているが、CLX32のホイールも気になるところ。